宝池寺 八大龍王宮

尼僧院ほのぼの日記

このブログは、檀家なし、信者なしのお寺にやってきた尼僧さんのほのぼの日記になります。 まだまだ数少ない、お寺で生きる尼僧という生き方があることを知ってもらいたい。 少しずつ変化していくお寺を観て頂くことでこの人里離れたお寺を知って頂きたい。 そんな思いで書いてます。

文化財資料館「いばらき歴史発見!-先人が遺した文化財-」

文化財資料館第38回テーマ展

「いばらき歴史発見!-先人が遺した文化財」

令和4年10月1日(土曜日)~11月28日(月曜日)

竜王山宝池寺のお品も一つ展示されます

竜王山信仰を少しでも感じていただければ嬉しいです

 

このお山に来た時

お寺にあった江戸期の絵馬などの奉納品は

湿気や雨風に晒されて

文字も読めなくなり 朽ちかけていました

宝物館などを設置し保管することが理想なのですが

吹けば飛ぶような小さなお寺 宝物館を持てる予算もなく

もし無理に作っても自分の亡きあと

何百年も宝物館を維持できる確信はありません

山奥の湿度高い場所で完全に朽ちるのを待つばかりです

そこで

茨木市の文化財資料館に連絡し保管を依頼したところ

優しく「本来はお寺の物はお寺にあるのが一番なのです」

と助言頂きました 相談の結果

奉納品は資料館で安全に保管されることになりました

 

奉納された講の方々の すっかり薄くなった名前を読みながら

その時代の方々の信仰心の深さや

自分の名前が竜王山境内に永遠と刻まれることを望まれていた想いを

感じると

いくら保護のためといえども山から下ろすことになり 

自責の念もありました

しかし

今 判断しなければ手遅れになってしまう

判断できる自分が住職である間にできるだけのことをしようと

熟慮した結果なのです

 

今回 少しでも多くの方に竜王山信仰が目に触れる

機会を得ることができ

その時代の方々も喜ばれているかと思うのです